「過剰品質」という言葉。
ワーク・ライフ・バランス的な文脈で
最近ちょくちょく耳にするようになってきました。
会社レベルでの取組としては
- ファミレスが24時間営業をやめる
- 宅急便が12-14時の時間帯指定をやめる
という例があります。
ニュースなんかでも話題になりました。
そりゃ24時間いつでも開いてた方が、
昼休みどきでも配達してくれた方が、
客としては便利です。
そうしてくれないこと から比べると、
サービスの品質は高い。
ただ、そのサービスがないと、客は本当に困るのか?
そこまで求めてられてることなのか?
じつは「やりすぎ」のサービスなんじゃないか?
ーーというところに気づいて、
「じゃあやめよう」となったわけです。
上の例は2つとも「やめる」という取組です。
前にお話ししましたが、
残業を減らすには「やめてしまう」ことが何よりの薬になります。
やめるべき仕事は意外とたくさんあるものですが、
中でも気をつけたいのが、この「過剰品質」というやつです。
なぜ気をつけなくてはいけないかというと、
これは誰かに言われてイヤイヤやらされるという類ではなく、
ついつい自分からやってしまうという危険があるからです。
こういう「ハマるやつ」はタチが悪いです。
仕事時間を長くしているのは、あなた自身
「行き過ぎた品質を、自分から追い求めてしまっている」
「誰からも頼まれてないような高レベルまで、やり詰めてしまう」
というのが過剰品質の恐ろしさ。
日本人は特にこれをやる。
マジメなんですかね。
でも、マジメに仕事をやることと、
質の高い成果を上げることはイコールではありません。
エラそうに言ってますが、
私もついつい、
この過剰品質は求めてしまってます。
たとえば、私は筆が遅いです。
何か書き出したら、えらく時間がかかってしまう。
これはつまり、
過剰品質を求めてしまってるんですね。
何か書いてる途中、
「いやいやこれではあかんわ」と思って、
言葉を選び直して、
表現を工夫して、
書き加えて、
また削って、
時間かけて書き直して…
そうして多大な時間をかけて、
ようやくできた文章を、
読む側は、
「おおーっ、さすがは時間をかけただけあって、
それだけよくできている!」
って思うでしょうか?
あなた、
これまでの私の文章読んで、
そう思いましたか?!
思わんです。笑
フツーにザーッと読んで、
ふーんと思って、
そんで終わりです。
苦心してもしなくても、
受け手にとってはどーでもいい工夫。
かけてもかけなくても、
結果的にはあまり変わらない時間。
それは迷わずカットするのが得策です。
「一生懸命やっている」だけでは、あなたの評価が下がる
「仕事の時間が長い…」と嘆くサラリーマン。
その実態は、
「頼まれてもない仕事を、自分が好きでやっている」だけ。
ちゃんと見ている上司や経営者は、
そう読み取ります。
これまでの時代とはちがって、
上司というのも変わってきてます。
あと5年か10年もしたら、
いよいよガラッと変わってしまってるでしょう。
そういう21世紀的上司✨は、
「遅くまでがんばってやってるな」
なんてほめてくれない。
「えらい時間かかると思ったら、こんなしょーもないことやってたのか!」
て逆に怒られます。
長い時間かけてコツコツやる必要がある仕事も
ないわけじゃない。
でも、たいていの仕事は、
高すぎる質よりもスピードの時代です。
ちゃちゃっと片付けて正解。
どんどんやめちゃいましょう。
実をいうと、何より一番大切なことは…
と、
これで(余計な)仕事時間は確実に減ります。
が、
実はですね、
最大の問題はこの後にあるんです。
このことは現在でも、
社会的にはほとんどマトモに議論されていません。
それは何かというと、
「早く帰ってどうするのか?」
「生まれた時間を何に使うのか?」
という大問題です。
これについては、
国も会社も答えを出してはくれません。
あなたが自分で考えるしかない。
プライベートというのは、
あなたの時間だからです。
私はいろんな仕事をやってますが、
メインはこの大問題に関わるものです。
私、休日を有効活用して
遊びながら成長できるコミュニティも主催してます。
これ、とてもいい場なので、ぜひ入会してもらいたいですが 笑
それはそれとして、
あなたの休みに何をするか、
ネタは別に何でもいいと思うんです。
習い事をしてもいいし、
旅行に出かけてもいい。
家族と過ごしてもいいし、
一人で静かな時間を持つのもいい。
ほんと、内容は何でもいいのですが、
ただ一つ、欠かしてならないのは、
「その時間が、自分にとって、
価値を生み出すものになっているか」
そこだけは気をつけてください。
でないと、せっかくのお休み、もったいないです💧
休みをどう過ごせばいいか?
次のお休みの日にでも、
一度ゆっくり考えてみることから始めてみてはいかがでしょう。