腰塚のコンビーフと〝どこでもいい〟の決め方

何年か前の話ですが、
仕事の加減で、月に1〜2回、
東京に足を運んでた時期がありました。

で、あるとき、文京区の千駄木という街にある
「腰塚」というお肉屋さんのコンビーフをお土産に買って帰りました。

下町の老舗です。

このコンビーフいいですよ。

自家製で、いかにも手作り感があります。
「アド街」にも出てたので間違いありません!

「コンビーフ=ちょっとクセのある、脂っこい缶詰のやつ💧」
という概念がガラリと変わる逸品です。

さてこのコンビーフ、
400gで1,600円しました。

その真価からすれば安いのですが、
何も知らんかったら、まあゼイタク品の部類です。

でも私、これを600円で買いました。

このお店のある文京区が、
そのとき実施してたキャンペーンのおかげです。

旅行の企画やプランニングで
〝とっかかり〟というのがいかに大切か、
お伝えできる事例かなと思うので、
少し古い材料にはなりますが、お話しします。

腰塚のコンビーフに至るまで

そもそも私、
このとき最初からこのお肉屋さんに行こうと思ってたわけじゃないです。

「アド街で紹介」云々と上で言いましたが、
番組を観て「行こう」と思ったわけではありません。

あるキッカケで「このお店に行ってみるか」と決めてから、
「あっ、そういえばアド街にも出てたわ」て思い出しただけの、
後ヅケみたいなものです。

そもそもの始まりは、
宿泊サイト「じゃらん」で
たまたま目に止まったキャンペーンでした:

文京区内のホテルを じゃらんから予約した人に、
宿泊料一泊1,000円引き
観光客おもてなしキャンペーンやってます!

的なやつです。

これを知って私、
文京区は御茶ノ水のホテルを選びました。

要するに、割引に釣られました😅

でも、一泊1,000円引きは大きいですよ。

おかげさまで、いつも泊まってる5千円くらいのビジネスホテルより
ワンランク上のところにさせてもらいました。

ビジネスホテルって、
5千円か6千円かの差はけっこう大きい気がします。

4千円と5千円とか、6千円と8千円とかは、
さほど大きなちがいがない。

でも、5千円の宿と6千円の宿とでは、
クオリティがそこそこちがう気がするんですね。

そういう境界線ってあります。
たとえばワインなら2千円ですね。

1,000円のワインと1,500円のとではさほど変わりませんが、
1,800円のと2,000円のはちがう気がする(笑)

まあそれはいいとして、
とにかく千円引きしてもらって、
それだけで十分、よかったよかった🌸 です。

ところが話はそれで終わらなかった。

当日行ってみたら、チェックインの時、
このキャンペーン対象者に
色々とおもてなしモノをくれるんですよ🎁

文京区マップとか施設の優待券とかのセットなんですが、
その中になんと、
区内の各店で使える500円分のクーポンが3枚も入ってました!

完全に金目です。
ていうかほぼ現金です💰
使える店もけっこう多いし。

こんなんくれるって、知らんかった〜。

じゃらんの予約ページのどこかには書いてたのかもしれませんが、
見落としてましたね。

「このクーポンを使えるお店」のリストを眺めてて、
目に止まったのが、千駄木の「腰塚」でした。

この500円クーポン、
1回で2枚まで一気に使える(そんなんいいの?)ので、
腰塚の1,600円のコンビーフも
600円で買えたわけです。

行く前は半信半疑でしたけどね。

下町チャキチャキの店員さんに

「何これ? こんなの使えないよ!」♨️

て言われるんちゃうかっていう
薄っすらした不安はありながらも、

クーポン出したらほんまに使えたからなあ…

このキャンペーン、もう終わってしまいましたが、
文京区のホームページにpdfの資料が残ってます:

「文の京」プレミアム付宿泊プラン(文京区)

このキャンペーンの財源ですが、
「地域創生に向けた、国の地域住民等緊急支援交付金」
ということです。

まあ、また絶対に始まらないとも限らない感じですかね。

とにかく、宿泊予約サイトを見るときなど、
キャンペーンに対するアンテナは
張っておいた方がいいです。

情報っていうのは、
ある程度のアンテナを張っとかないと
ごそっと見落としてしまいますから。

〝どこでもいい〟をどう選び出す?

文京区。

江戸や明治の残り香みたいなものが感じられて、
散歩のしがいがあります。

そこらじゅうに坂があって、上り下りが骨なんですけど、
これがまた雰囲気あっていいんですよねー。

もともと私は好きなエリアです。

東京って本当にデカい。
その中に無数の街がひしめき合ってます。

「どこに泊まるか」っていう問題一つ取っても、
何しろホテルの数も無数にあるので、
選ばれへんのです。

どこでもいいんですよ。

どの街に滞在しても、
それぞれの良さとか面白さはあるんですから。

とはいえ、「どこでもいい」だけでは逆に選びにくい。

そんな中、こういうキャンペーンがあると
〝とっかかり〟になります。

ホテル代割り引いてくれたり
クーポンくれたりするのも嬉しいですが、

こういうキッカケがあるからこそ、
思わぬ街と出会うチャンスを得られるわけです。

私だって、このキャンペーンがあったおかげで、
出発前は思いもよらなかった
腰塚のコンビーフを味わえたんですから。

割引よりも、金目よりも、
本当に嬉しいのは、この〝とっかかり〟です。

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