前回までのお話で、安宿を利用することへの気分的なハードルは下がってきたでしょうか。
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いや別に「旅は安宿!」を無闇に押すわけではありません。
旅に重要なのは「テーマ性」です。
豪華な旅で気分的なリフレッシュをはかりたければ、予算の許す限り、できるだけゴージャスなところに泊まった方がいい。
逆に、とにかく長く旅したいと思ったり、まちの暮らしとの距離を縮めたいと思うなら、安宿の方がいい。
テーマに合ったところを、あなたが「選択」すればいい。
それだけの話やし、その選択権は完っっっ全にあなたの手の中にあるのです。
というあたりを絡めて、今日のお話。
「安宿は予約すべきでない」という話題ですね。
安宿は予約すべきでない
前回、「安宿はたいてい清潔だ」という話をしました。
また、「本人さえしっかりしてたら、安全面もまあ大丈夫」という話もしました。
ただこれは、「全部の宿が清潔」「完全に安全」という話ではない。
汚いところもあれば、危なっかしいところもあるわけです。
で、そういうところは、実際に自分の目で見てみないと判断のしようがない。
極端な話、仮にほかの人たちがみんな「大丈夫!」といった宿でも、あなた的にはダメかもしれないわけですから。
安宿を利用するときの大原則は、「部屋を見てから決める」ことです。
当日、泊まりたい宿に行きますね。
で、「今晩空いてますか?」て聞きます。
そして宿のスタッフから、「大丈夫空いてる」という返事をもらう。
そこで「じゃあ泊まります!」は――
NG。
「じゃあまず部屋を見せてください」が正解です。
部屋が清潔かどうか、実際に見てみたらすぐわかる。
ドアのカギがちゃんとかかるのか、火事が起こった時に逃げられるかどうかも、試してみたらわかるわけです。
で、「こらあかん」と思ったら、別の部屋を見せてもらいます。
そして、「これは部屋レベルの問題じゃないな」と思ったら、そこは宿ごと見切りをつけて、ちがう宿に行けばいいです。
あと、「こらあかん」とまでは行かないものの、「うーん、可もなく不可もなくやなあ…」くらいのケースもよくあります。
そういうときは、「もっといい部屋ないですか?」と尋ねるチョイスもあります。
そこくれぐれも遠慮なく。
あとで後悔します。
もう少し高度な話をすれば、
「シャワーのお湯/水は十分に出るか」
「窓からの眺めはある程度いいか(そもそも窓があるか)」
「気持ちよく、愛着を持って滞在できる部屋か」
など、細かいチェックポイントは、人それぞれのこだわりや好みに応じていくらでもあります。
最終的にはあなたが気に入るかどうかです。
泊まるのはあなたなのですから。
「なぜ予約すべきでないのか?」の答え
さて、もうおわかりと思いますが、「ここはダメだ」って他へ行くというのは、事前に予約をしてしまった客には与えられていないチョイスです。
「部屋替えて」はOKでしょうが(応じてもらえるかどうかは空室状況と交渉の方法次第ですが)、「この宿はやめておこう」という選択は、予約して来てる人にはかなり難しい。
だから予約はキケンなのです。
「見ないで決める」のはリスクが高いのです。
それでも、もしあなたが予約してしまっている客なら、そしてもし万一、不運にして「ここはほんまにあかん」という宿に当たってしまったら、どうすればいいでしょう?
予約した泊数分の宿代だけ払って、他へ行くくらいの英断があってもいいかもしれませんね。
せいぜい安宿です。
せっかくの滞在をガマンして過ごすことを考えれば、大した額ではありません。
このくらいの割り切りは必要なのかもしれません。
さて、でも予約しないならしないで、不安はありますね。
「どこも満室だったらどうするの?」
「その日、泊まる部屋が取れないかもしれないじゃん」
という絶大な不安です。
次はそのあたりをお話しします。
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実際のアジアの安宿がどんな感じか、動画で紹介しています: