「そうだ、どっか行こう」と思い立ったとき、
その「どっか」をどこにするのかで、
意外と頭を悩ますことがあります。
私が受ける旅行の相談でダントツ一番多いのも、
「どこかオススメの行き先はない?」
だったりします。
今日はひとつ、
こんな決め方もあるよ!
という話をしてみましょう。
「小さな用事」を大切に
4月初旬のある日曜日。
今日は天気もよし、予定もなしということで、
子どもを連れて「どっか」行こうと思ったのですが、
少し考えた結果、
京都へ行ってきました。
気分的に京都へ行きたいとか、
桜が咲いているとか、
そういうのは関係なし。
どうして京都かというと、
ちょっと「用事」があったからです。
いや、正確には、
用事を「作った」
というところです。
『九龍城探訪/魔窟に暮らす人々』
という妙な本があるのですが、
私この本、ずっと欲しかった。
つい数日前のこと、
たまたま古本屋さんのデータベースを検索してみたんですが
京都は川端二条の古本屋さんに
在庫のあることがわかりました。
そのことをふっと思い出した。
「今日どこ行こうか」というのと
「京都に欲しい本がある」という状況が
つながって、「行く用事」になったわけです。
ていうか、
正確にはこれは用事でもなんでもない。
こんな本なんて、
郵便で取り寄せたらいいからです。
往復のコスト(時間と交通費)を思えば、
送ってもらう方がずっと合理的です。
(しかもその手続きはごく簡単にできた)
でもそこを、無理にでも
「行く用事」に仕立て上げてしまう。
まあそこがミソなんでしょうね。
無理からでも、
ウソでもいい。
「片付けたい用事」とか
「ちょっと手に入れたいモノ」とか
「スカッとさせたい気がかり」とか
そういうのを普段から頭に置いておくと、
今回の川端二条のように、
ふっと「場所」にひもづくことがある。
そうなったら、
それは「行き先」です。
小さなことでも、
しょーもないことでもいいので、
普段から何かしら
「探し物」を持っておくのもいいと思います。
日帰りのお出かけだけでなく、
長期の旅行でも
一緒やと思います。
ネットのクチコミで人気があったとか、
メディアでいい感じに取り上げられてたとか、
みんなが行ってるところだとか、
そういうのに乗っかるばかりじゃなくて、
捏造でも本末転倒でもいいから
自分由来の理由を作リ上げて、
そいつを果たしに行く。
それが取りも直さず、
「あなただけの旅のテーマ」になります。
個人的なこと
(つまり他人から見たらしょーもないこと)
でいいんです。
こういう旅行の方が、
内容もぐんとよくなります。
はるばる出向いた京都の古本屋さんでは、
求めてた本が棚にちゃんとあって大喜び。
お店のご主人も喜びを共有してくれたのか、
こちらから交渉もしてないのに
(そもそもそんな気もさらさらないのに)
2,000円の本を1,500円に負けてくれました。
こういうのはうれしいもんです。
わざわざ来てみてよかった〜て、
しみじみ感じます。
ここまでは子どもを付き合わせたので、
近くにあったフレスコで好きなジュースとお弁当を買って、
鴨川の河原にすわって食べました。
普段あんまりアウトドアっぽいことをしないので、
ちょっと面白かったです。
本屋さんの場所がたまたま鴨川に近かったのも
なんかの巡り合わせですね。
好きに決めていい。
どこでもいい。
だからこそ難しい「行き先」
あなたはどうやって決めてますか?