〝旅行者〟とは〝デキル人たち〟?

私のお友達に、福岡で介護付き旅行の会社「あすも特注旅行班」をやってらっしゃる
大橋さんという方がいます。

そのあすもの大橋さんが、
このたび学術誌『訪問リハビリテーション』
論文を発表されました。

その原稿の仕上げのごくごく一部を、
私もお手伝いさせてもらいました。

と言ってもまあ、
原稿を読ませてもらって
感想をお送りしただけですが(笑)

あなたの旅行は本当に行けないのか?

「旅行なんて、とてもじゃないけど行けない!」

世間でよく口にされる言葉です。

要介護の方や、障がいのある方は、
この行けない理由が
「身体が自由に動かないから」
というあたりになったりします。

確かに、普通に考えたら、
身体が動かなければ旅行には行けない。

ただ、この「行けない」で終わらせたくない!という発想を持った人のところには、
大橋さんのような普通でない人が登場して、
「行ける」ようになる。

車いすユーザーでも、寝たきりの方でも、
驚くほどあちらこちらへ
行けるものなのです。

事例はこちらにたくさん出ています:

福岡NPOあすも看護師介護付添い旅行「行けるんです」
(facebookページ)

一方、この「旅行なんて行けない」というセリフは、
身体が元気な人たちの間でも
実によく口にされます。

「時間がないから行けない」
「お金がないから行けない」
「言葉ができないから」
「一緒に行く人がないから」
「なんとなく不安だから」

などなど、
いろんな「行けない」理由が出てきます。

で、同じように、
「行けないな」で思考を止めてしまう人は行けないし、
「行けない」で終わらせてなるものかと工夫する人は、行ける。

どんな形にしても、
何とでも、
行けるものなのです。

身体が動く私たちは、
大橋さんの手伝いを借りるまでもないだけ、
ずいぶん行きやすいはずです。

でも、本当に越えるべきハードルというのは、
身体条件じゃなく、
どうも気持ちの方面のようです。

旅行者というのは、
大げさにいうなら、
「できなかった」ことを
「できる」ようにねじ伏せて
家を飛び出して来た人たちのことをいうのですね。