旅先のトラブルを避けるには (2) ~お金にまつわる編~

旅で遭遇するトラブルの話。

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今回からしばらく、お金にまつわるトラブルについてお話しします。
これってたぶん、海外旅行では一番多いトラブルでしょうね。
規模の大小はあるでしょうが、「嫌な目に遭った…」の半分くらいはお金ガラミなのかもしれません。

もう少し絞ると、「ぼったくられた」というやつですね。

私の体験した中で印象的なエピソードがあるので、そのへんから始めましょうか。

昔のミャンマーで出会った、新鮮なボッタクリ

2001年の3月、ミャンマーを訪れた時のことでした。
ヤンゴンでたばこを買おうとしたんですね。
歩道にお店を出してる、屋台のタバコ屋さんでした。

ちなみに余談ですが、東南アジアでは国によって、たばこを箱単位ではなくて、一本からでもバラ売りしてくれます。

うん、で、買おうとして、「いくらですか?」って、お店のおばちゃんに聞いたんですね。
そしたら、

「うーーーーーん」

て考えた末の末に、「125チャット」て答えが返ってきた。

こんだけの話ですけど、忘れられないですね(笑)
いやいやいや!

アンタ、たばこ一筋何十年ていう風格で座ってはるやん!

これまで何百何千個のたばこ、右から左へ売りさばいてきたアンタが、値段聞かれて即答できひんかね?!

て思ったんです(笑)
もちろん即答できますよ。
「いくらです?」て聞かれて、キャリア何十年のおばちゃんの頭の中には、一瞬にして数字が出てきてるはずです。

じゃあ「うーーーーん」の間に何が起こってるかというと、おそらくは、頭にある数字にどうアレンジを加えてアウトプットしようか、その工夫を凝らすのに要した時間やと思うんです。
つまりは、一般の値段にいくら上乗せして出そうかという思案をしてる間の「うーーん」やったわけです、想像するに。
思い返せば私が行った時のミャンマーって、たばこだけでなく、飲食はもちろん、市内バスの運賃から石鹸シャンプーの日用品から、あらゆる物の値段について「いくらか余計に乗せてるんちゃうか」と疑われる節があった。

これってけっこう新鮮なことなんです。

「ぼったくり」と呼ばれる事例はどこでもあるけど、上乗せ料金が課せられるのはタクシー(これ圧倒的に一番多い)とか飲食(特に酒代)とか宿とかオミヤゲ物とか、大体は観光客相手の品目に限られるんです。
ハミガキ粉とか洗剤とか、日用品にはいちいち乗せたりしない。

同じ飲食でも、地元の人でごった返してる大衆食堂なんかやったら、地元の人と同じ値段で飲み食いできるのが普通です。

当時のミャンマーって外国人観光客がすごく少なかったから、品目を問わず乗せてたのかも。
まあ外国人の消費者に課せられる民間の消費税みたいなもんですね。

このおばちゃんほどあからさまなケースはなかったものの、値段を聞かれた時、返事するまでに少し考えてるお店は多かった気がします。
ことごとく、こまめこまめに、課税されてたのかもしれません。

あくまで想像ですが。

私もそれまで、外国で物買う時は、「ぼられんように」「ぼられんように」って気を付けてました。
この時のミャンマーも、もちろんそうでした。

ただね、こうしてひっきりなしに税込み価格出されてるうちに、何となく感じたことがあります。

それは、「上乗せされて当然やわな」ということです。

次では、「高い値段を付けられるのは当然」ていう話から、「そもそも物の値段って?」を考えて、気持ちいい滞在につなげるコツの話に進みます。

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