なぜひとり旅は成長をもたらしやすいか/ひとり旅の効用(1)

「旅行という活動は、人間力を大きく育ててくれる」と
私は心底本気で信じています。

現に私自身が、旅行でかなり鍛えられたクチだからです。

でも、じゃあ旅行だったらどんな形でもいいかというと、
決してそういうものではありません。

成長の材料をたくさん与えてくれる旅行と、
ほとんど与えてくれない旅行と、ある。

その差は大きい。

すると、

「どういう旅行がより多くの成長をもたらすか?」

という問いが焦点になってきます。

私も日々考えてますが、
この問いに対する答えは、大小さまざまありますね。

が、中でも、これはかなり主要な要素だと考えている答えが一つある。
それは何かというと、

「ひとり旅であること」

です。

今日は、どうしてひとり旅がいいのかというお話をします。

ひとり旅は「かっこいい自分」へレベルアップする第一歩

「ひとり旅は人間を大きくする」

これ実は、みんな、
ある程度わかっていることなんじゃないかなと思います。

「わかっている」というよりは、
「感じている」と言った方がいいかもしれない。

たとえば、あなた自身のこんな場面を
ちょっと想像してみてください:

**********

あなたは空港にいます。
これから海外に向けて出発するのです。

キャリーケースを引っぱって
ターミナルビルを闊歩しています。

これから航空会社のカウンターで搭乗手続きです。

**********

どうでしょう?

このときのあなたは、
ずばりどんな感じでしょう?

かっこよくないですか?

かっこいいんですよ。
非常にいい感じなんですよ(笑)

で、このいい感じ、
空港を「ひとりで」歩いてるからこそだと思いませんか?

もしこれが、
友だちと二人並んで
談笑しながらケースを引っぱる絵だったらどうでしょう?

さらに、もう一人増えて、三人並んで歩く絵だったら?

もう一人増えて、四人なら?

五人になったら?

人数が増えるにつれて
いかにも楽しげなにぎやかさは増しますが、

その反面、

そこにいる自分が「かっこいい」という感じは
だんだん薄まっていくように感じませんか?

ひとりでケースを引いて空港を闊歩する。

このイメージには
ひとり旅の本質のようなものが凝縮されてると
私は思うんです。

どうしてこのイメージは
「かっこいい自分」という感じを呼び起こすのか?

それはですね、
私が思うに、

そうしているときの自分の姿が、

「できる人間✨」

になってるからじゃないでしょうか。

もう少しかみくだいて説明します。

見知らぬ土地へ、
しかもひとりで、
飛び出していく心の強さ。

誰も頼らず、
自分の力で自分の進む道を切り開いていくたくましさ。

そういうものが象徴されているからこそ、
空港でひとりでケースを引く人は
かっこよく見えるんじゃないでしょうか。

そしてそういう姿を真似ることで、
自分と、そんな強くてかっこいい人格とを
重ね合わせることができる。

自分=「できる人」だという
セルフイメージを持つことができる。

その快感なんじゃないかと思うわけです。

プラスのセルフイメージ、つまりは自信ですね。
これは重要です。

どれだけ能力の高い人でも、
自信がなければ、どんな力も発揮できません。

その意味で、
空港でケースを引く自分の姿に浸ることは大切です。

とはいえ、
ただ素敵なイメージを持つというだけでは、
それは単なる妄想に過ぎない。

自信を持ち続けるには、
その根拠となる実績の裏付けがなければならない。

じゃないと、遅かれ早かれ、
やってる自分がバカらしくなります。

だから「ひとり旅」を
実際に、
してみることが大切なわけです。

一人でどんどん外の世界へ飛び出して、
イメージに恥じない実績を
積んでほしいのです。

ただ一人で旅行するだけで、
イメージどおりの「できる人」に本当になれるのか?

たかが旅行じゃないか。
遊びにすぎないじゃないか。

そう思うかもしれませんが、
そこはそうバカにしたもんじゃない。

確かに、ただ「ひとりで旅行」しさえすれば何でもいいというものではない。

旅行がもたらす成長効果という意味では、

いわゆる「ラクな国」よりも、そこそこ「ハードな国」の方がよかったり、
現地の移動は空路よりも陸路がよかったり、
宿を取っている街を出て、隣町へ日帰りで出かけるのがオススメだったり、

効果を高めるための細かいノウハウは
色々あります。

でもそれ以前に、
これ、ひとり旅をしてみた人ならわかると思いますが、

自分でやらなくてはならないことが、どれだけ多いことか。

大小のトラブルを解決しながら前へ進んでいくことが、
どれだけ大変でめんどくさいか。

いわゆる「先進国」でも、
知らない土地、言葉の通じない国では、
当たり前のこと一つこなすのも、けっこう大変なんです。

そこそこ旅慣れてきたら、
比較的ラクチンな「先進国」から、
インドくらいに行き先を変えてみてもいい。

そのへんは後からのアレンジでなんとでもなります。

だからとにかくは、
どこでもいいから、
一度ひとりで行ってみるといいですよ。

「話し相手がいなくてさみしいじゃん」
「ごはんも一人で食べるだけなんて…」
「困ったときは誰に頼ればいいの?」

などなど、
いろいろな不安があると思います。

でも、ここポイントですが、

思い切って行ってみたら、
行った先の現場で
不安は一つひとつ消えていく。

つまり、問題は解決していく。

他でもない、あなた自身の手で。

それが意外とできる。
ていうか、ほぼ自動的に事がそう運んでいく。

ひとり旅とはそういうものです。

そうなったとき、
あなたは以前より

「かっこいい人」
「できる人」

に、実際になっているでしょう。

この変化のことを、成長といいます。

そして、成長によって得られた力というのは、
何も旅行するときだけに発揮されるものではなく、

普段のあなたの暮らし、
毎日の仕事をも、

より質の高いものに変えていきますよ。

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